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【面接指導体制 】
■ J事業所における面接指導体制

・過重労働の定義
(1)前月の時間外労働が100時間以上であった者、(2)過去半年の平均時間外労働が80時間以上であった者、(3)退社時刻が1月以内に4回以上23時を超えている者、(4)上司または総務課長が、保健指導が必要であると判断した者としている。有害要因にばく露しているかどうかでは区別していない。

・労働時間の把握
労働者が所属長に自分の毎日の労働時間を申告し、所属長が総務課人事に労働者ごとの毎月の労働時間を報告し、人事が総務課内だけが見ることができるコンピュータシステムに労働者ごとの時間外労働時間を登録し、人事担当者が過重労働者を検索し、所属、氏名、時間外労働時間を産業医に報告している。

・労働時間以外の過重性の評価
(1)所属長や総務課長が過重労働をしているとして連絡をしてきた際は過重と判断している。(2)保安で深夜退社者の退社時刻を社員証のバーコードでチェックしており、人事担当者がコンピュータシステムから23時を超えた者を抽出し、月4回以上超えている者は過重労働と判断し、産業医に報告している。それ以外には特に評価を実施していない。

・過重労働者の面接対象者
過重労働者全員を対象としている。

・過重労働者の面接への呼び出し
看護職が、面接が必要と判断された過重労働者について、各部門に連絡して産業医の都合に合わせて呼び出している。

・過重労働者の面接体制
対象者のリストアップは、毎月16日に行われ、面接はその月下旬に実施される。産業医のみが面談を担当している。1人に平均10分を予定している。面接時の聴取内容は、直近の健康診断結果と事前に配布した独自のチェックリストを参考にしながら問診している。また、診察・検査も実施している。(フォローチャート参照)

・面接時の問診内容
労働時間の確認:事業場を離れる通常の時刻、徹夜勤務の頻度、前月の時間外労働時間、休日出勤の有無・回数 職務の負担感:仕事量、納期、労働者数、人間関係、上司による評価、同僚による支援、達成感、通勤休息と睡眠:通常の睡眠時間、睡眠の状況、休日の過ごし方生活の負担感:家事、友人との交流、趣味負担に伴う症状:眠気、頭痛、いらいら、意欲低下等負担の対処行動:喫煙状況、年休の取得

・面接時の診察・検査内容
必ず実施する内容:心音および頸動脈の聴診、血圧、M.I.N.I.時に追加する内容:LDLコレステロール(直接法)時に外部医療機関へ依頼する検査:頚動脈超音波検査、負荷心電図

・面談記録の保管、取扱い
面談記録は、専用の記録用紙へ記載し、管理は健康診断結果と同じにしている。

・健康診断との関係
健康診断結果や面接により循環器疾患のリスクが大きい場合、精密検査の指示をし、治療導入のための専門医受診を促す。