【面接指導体制 】
■ A事業所における面接指導体制 ・過重労働の定義 (1)前月の時間外労働が100時間以上であった者、 (2)過去2ヶ月の平均時間外労働が80時間以上であった者、 (3)過去3ヶ月の連続時間外労働が45時間以上であった者としている。有害要因にばく露しているかどうかでは区別していない。 ・労働時間の把握 労働者がコンピュータシステムに自分の毎日の労働時間・時間外労働時間を申告し、所属長が同システムにて労働者ごとの日々の労働時間を確認し、承認作業を行っている。このシステムで登録・承認されたデータから衛生管理者が過重労働者を検索し、所属、氏名、時間外労働時間を産業医に報告している。管理者(月俸者)、裁量勤務労働者については、パソコンのオン・オフ時間から機械的に計算される時間を「健康管理用時間」として把握し、一般労働者と同様の対応を取っている。 ・労働時間以外の過重性の評価 所属長や本人が過重労働をしているとして連絡をしてきた際は過重と判断している。また健康診断の問診票に時間外労働時間と睡眠時間を記載させ、それぞれが100時間以上かつ5時間未満の者を過重労働者と判断することにしている。 ・過重労働者の面接対象者 過重労働者のうち衛生管理者が配布した独自のチェックリストへの回答の結果を産業医が見て抽出している。 ・過重労働者の面接への呼び出し 産業保健職が、面接が必要と判断された過重労働者について、各部門に連絡して産業医の来所時に合わせて呼び出している。 ・過重労働者の面接体制 産業医が担当し、1人に平均30分を予定している。面接時の聴取内容は、直近の健康診断結果と事前に回答してもらった独自のチェックリストの結果を参考にしている。 ・面接時の問診内容 労働時間の確認:事業場を離れる通常の時刻、徹夜勤務の頻度、前月の時間外労働時間 職務の負担感:仕事量、納期、トラブルの状況、労働者数、人間関係、上司による評価、同僚による支援、達成感、通勤時間、通勤方法休息と睡眠:職場での休憩時間の過ごし方、職場の休憩施設、通常の睡眠時間、夕食の時間生活の負担感:家事、友人との交流、趣味負担に伴う症状:眠気、頭痛、いらいら、意欲低下負担の対処行動:コーヒー等の摂取、仕事の整理、年休の取得、休憩時間の活用 ・面接時の診察・検査内容 必ず実施する内容:心音および頸動脈の聴診、血圧、バーンアウトスコア(自社開発)時に追加する内容: 血液検査 ・面談記録の保管、取扱い 面談記録は、産業医面接記録として用紙に記載し、安全担当、職場上長に回覧し、返答をもらっている。 ・健康診断との関係 面談の時期や内容の調整はしていないが、産業保健職が、過重労働者が直近の健康診断を受診していることを確認して、もし、健康診断を受診していない過重労働者がいれば直ちに受診させることにしている。 |